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書籍 バイオインフォマティクスを用いた研究開発のポイントと実例

バイオインフォマティクスを用いた
研究開発のポイントと実例

~基礎から実際に解析を進めるための勘所、データ判断基準、バイオインフォマティクス研究管理上での留意点まで~


発刊・体裁・価格

発刊  2018年8月27日  定価  36,300円 (税込(消費税10%))
体裁  B5判 127ページ  ISBN 978-4-86502-156-1   →詳細、申込方法はこちらを参照

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バイオインフォマティクスを用いた研究開発 書籍

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著者

緒方 法親 氏

株式会社日本バイオデータ 代表取締役
次世代バイオ医薬品製造技術研究組合 事務局顧問(ゲノム技術) 博士(農学)

本書のポイント

★プログラミングだけではないバイオインフォマティクス研究開発のための留意点
★多数のデータから利用できる数値を見出すにはどうすれば良いか?
★バイオインフォマティクスを実務として行う上で、何を考え・何を目標にして進めていけばいいか。
★これからバイオインフォマティクスを学ぶ方や研究者・研究マネージメント担当者にも必読の1冊

バイオインフォマティクス研究開発の基本的な流れを知ることができる。
〇実際の研究事例を基に解析の流れや各工程の狙いを理解できる。
次世代シークエンサーを実務に利用する上で、どのような条件設定を行うか、事例を交えて解説する。
トランスクリプトーム解析を行う上で、サンプル選択の留意点を解説。
細胞培養におけるトランスクリプト―ム解析を検討する上での脱分化という重要ファクターの解説
〇公共データベースを用いた解析データの同定・検証の考え方を解説。
〇トラスクリプトームの情報エントロピーの重要性を解説。
〇次世代シーケンサーとバイオインフォマティクス技術および細胞ソーディング技術を組み合わせた1細胞データ測定の手法の解説と測定データ利用の切り分けの考え方
〇トラスクリプトーム解析結果をどのように活かして仮説を立てるかを解説。
〇細胞培養をする上での培地選択における環境影響度合いを測るためにバイオインフォマティクス技術を利用した検証方法

目次

はじめに
   (a)次世代シークエンサー
第1章 鍵となる因子を探す
 1.1. 生命現象の因子と比較
  1.1.1. 分子生物学とバイオインフォマティクス
  1.1.2. 生き物を支配し続ける
   (b) 種の保存
 1.2. 網羅的探索研究の舞
  1.2.1. 負の交差抵抗性
  1.2.2. 稀な事象を見つける
  1.2.3. ゲノム
   (c) ゲノムサイズの推定
   (d) ロングリードゲノム
 1.3. 比較の具体化
  1.3.1. 実験材料を選ぶ
  1.3.2. 初代培養細胞
  1.3.3. 有意差はいくらでも得られる
  1.3.4. 理想的な比較を探す
  1.3.5. 多変量データの次元圧縮
  1.3.6. 薬剤濃度の決定
 1.4. 比較の実施
  1.4.1. 比較の原則
  1.4.2. 薬剤誘導試験
  1.4.3. シークエンシングライブラリの調整
  1.4.4. シークエンシング条件の検討
  1.4.5. ライブラリ濃度の検討
  1.4.6. 次世代シークエンスデータ解析で用いるデータ
  1.4.7. データプロセッシング
  1.4.8. 次世代シークエンシングとバイオインフォマティクス解析の結果
 1.5. ラボの予測を現場で確かめる
  1.5.1. 予測した負の交差抵抗性の検証
   (e) モデル生物
  1.5.2. 負の交差抵抗性の検証

第2章 違いを見つける
 2.1. Days among the dead are past
  2.1.1. バイオインフォマティクスにおける情報エントロピー
  2.1.2. 情報エントロピーと細胞の脱分化
  2.1.3. 脱分化仮説と選択仮説
  2.1.4. 選択仮説の論拠
 2.2. 列挙をやめる
  2.2.1. データドリブンアプローチ
   (f) 洞窟の魚
  2.2.2. 増殖しない細胞をはかる
  2.2.3. 培養環境下に持ち込まれた細胞の振る舞い
  2.2.4. 個々の遺伝子を解析対象から外す
 2.3. グラフからはじめる
  2.3.1. データ全体を俯瞰する
  2.3.2. 次世代シークエンスデータの特徴
  2.3.3. 遺伝子発現量の分布に脱分化を見る
   (g) 培養細胞は何者か
 2.4. シャノンの肩の上にのる
  2.4.1. 現象の同定と普遍性の検証
  2.4.2. 現象の検索
  2.4.3. 情報エントロピー
  2.4.4. トランスクリプトームの情報エントロピー
  2.4.5. トランスクリプトームデータの範囲
  2.4.6. データ量の検討
  2.4.7. モンテカルロシミュレーション
  2.4.8. 情報エントロピーの決定要因
 2.5. みんなの肩をかりる
  2.5.1. 公共データベースを用いた種間比較
 2.6. 自分の肩にものる
  2.6.1. 現象の普遍性について
  2.6.2. 順化培地を用いた実験
  2.6.3. 生理活性物質を用いた実験
  2.6.4. 双極安定性とメモリ
  2.6.5. ヒステリシスと遅延
  2.6.6. 細胞の短期記憶
 2.7. 科学体験の省察
  2.7.1. 役に立つ測定技術
  2.7.2. 直感を延長させる
  2.7.3. 機能性細胞株と情報エントロピー
  2.7.4. 細胞の主観的な時間と情報エントロピー
  2.7.5. ネットワーク解析における情報エントロピー
  2.7.6. 代謝ネットワークとマルチオミックス統合解析
  2.7.7. トランスクリプトームとメタボロームのタイムラグ
  2.7.8. コルモゴロフ複雑性

第3章 多様性の価値
 3.1. フルクサス(流動)の脂肪
  3.1.1. 役に立つ研究
  3.1.2. 応用基礎研究のすすめ
   (h)客観主義放棄の効用
   (i)有用さと客観性の両立
 3.2. 流体中の不均一さ
  3.2.1. 多様性が価値を持てる境界
  3.2.2. 細胞の不均一性
  3.2.3. 均一な培養環境設定のための流体解析
  3.2.4. 時間平均は一致しても経験の異なる細胞
  3.2.5. 1細胞解析のための培養試験
 3.3. 平面上の不均一さ
  3.3.1. 細胞周期と1細胞トランスクリプトーム解析
 3.4. 小集団の中の不均一さ
  3.4.1. 隠れたサブポピュレーションの探索
  3.4.2. 細胞サイズ支配の検証
 3.5. 時間経過の不均一さ
  3.5.1. 培養経過に伴う多様性の拡大
  3.5.2. ミトコンドリア変異解析
 3.6. 不均一さの有用さ
  3.6.1. ヘテロプラスミーの産業利用
  3.6.2. 1つの細胞とは何か
  3.6.3. ミトコンドリア配列を細胞モノクローナリティー検証に利用する
  3.6.4. ミトコンドリアデータの利用例
   (j)培養細胞のTEM像の特徴
 3.7. 多様性の限界
  3.7.1. 生体内細胞の1細胞トランスクリプトーム解析
  3.7.2. 免疫タンパク質の発現分布
  3.7.3. 前口動物免疫の主力は細胞
  3.7.4. ポジティブリストとネガティブリスト
  3.7.5. 血球は貪食対象に好みを持つか
  3.7.6. 細胞貪食シミュレーション
  3.7.7. ポジティブリスト型免疫の限界
  3.7,8. セルライン構成細胞のオリジン

第4章 予言はどこに書いてあるのか
 4.1. 理論は観察に先行する
  4.1.1. 現象の仕組みを記述した学問
  4.1.2. ヒステリシス曲線に囲まれた部分の面積
  4.1.3. 磁石のヒステリシス面積
  4.1.4. 培地と細胞のヒステリシス
  4.1.5. ヒステリシス面積のよりよい使途
 4.2. 温度依存のヒステリシス
  4.2.1. 細胞と熱
  4.2.2. ヒドロゲルの温度依存性体積相転移
 4.3. 細胞のヒステリシス
  4.3.1. 細胞の温度依存体積相転移の観察
  4.3.2. 温度変化培養中の細胞の追跡観察
  4.3.3. 温度変化培養中の細胞サイズの追跡
  4.3.4. 同期と相転移と遺伝
 4.4. 記憶を読む
  4.4.1. 細胞の継代安定性
  4.4.2. 継代安定性を予測する
  4.4.3. 温度変化培養中の細胞のトランスクリプトーム
 4-5. 誰が記憶を読むか
  4.5.1. 遺伝の起源

第5章 バイオインフォマティクス・マネジメント
 5.1. 予測は検証できるものである事
 5.2. 人を選ぶ
 5.3. テーマの筋を見る
 5.4. あるなしで話さない
 5.5. データを少しだけ取る
 5.6. サンプルの鮮度
 5.7. データプロセスの確認
 5.8. 分ければ資源
 5.9. 公共データベースの活用
 5.10. 観察者の感想をきく
 5.11. 現象が先、有意差は後
 5.12. 第三者の意見を聞く、論文を出す
    (k) ピュシスとテクネー

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